子どものための医療保険は必須ではない! 本当に必要な保険とは?

お子さんが産まれたばかりであれば、お子さんのためにどんな保険に加入すべきか、何となくでも考えたことがあるのではないでしょうか。

保険は大人だけでなく、お子さんについても使い方次第で役立つものなので、1度はしっかり考えておくことが大事です。

そこで、この記事ではお子さんのために加入を検討すべき保険について解説します。

医療保険・がん保険は必須ではない

妊娠・出産時に妻の医療保険について加入を検討していれば、お子さんの医療保険やがん保険も気になるのではないでしょうか。

しかし、結論から言うと、医療保険やがん保険の必要性はそれほど高くはありません。なぜなら、お子さんについては公的な支援が充実しているからです。

健康保険の自己負担割合はどのくらい?

69歳までの大人が健康保険の使える医療(保険診療と言います)を受けた場合、医療機関で発生した医療費の3割を負担するのが基本です。

しかし、お子さんについては6歳(義務教育就学前)までは2割負担となります。小学校に入ってからは大人と同じ3割です。

自治体の補助を調べておこう

健康保険を使って医療を受けた場合の自己負担は2~3割と説明しましたが、実はこの金額については市町村から助成を受けることができるので、実質的に無料と言っても差し支えありません。

制度の詳細は市町村ごとに異なっており、名称も「子ども医療費助成制度」「乳幼児医療費助成制度」などさまざまです。一定の年齢を境に変わるところが多いです。

助成の対象となる年齢は15歳までのところもあれば、18歳までのところもあります。また、入院医療費と通院医療費で対象年齢を区別している自治体も多いです。埼玉県の公式ウェブサイトにわかりやすい一覧表が掲載されているので、興味のある方はご覧ください。

なお、入院した場合にかかる費用で自治体が負担してくれるのは、あくまで保険診療に関する部分のみです。そのため差額ベッド代や、もとから健康保険が適用されない食費、交通費などは対象外です。

また、自己負担額の全額を助成してくれるとは限りません。自治体によっては最大500円までの負担を求められることもあります。

そのため、自身の住んでいる自治体のホームページなどで制度の詳細と手続方法について確認しておき、いざ必要になったときのために備えておきましょう。

がん保険は役立つこともある

「小児がん」という言葉もあるくらいなので、小さいお子さんだからと言ってがんにかからないとは限りません。

ただ、国立がん研究センター がん情報サービスのウェブサイトによれば、現時点で0歳の子どもが20年以内にがんと診断される確率は0.1%未満です。これくらいなら普通の人は、あまり心配しないのではないでしょうか。

また、万が一がんと診断されても健康保険の使える治療だけで済めば、自己負担は保険適用外のお金を除いてはかかりません。そのため、それほど心配はいらないでしょう。

もし、それでも心配なら健康保険が使えない治療を受けても補償を受けられるがん保険を検討してください。

健康保険が使えない治療を実費で補償してくれるのは、セコム損保の「メディコム」SBI損保のがん保険 自由診療タイプの2種類しかありませんが、SBI損保のがん保険は20歳以上でないと加入できません。

しかし、メディコムは6歳から加入できます。そのため、お子さんのがん保険ならこちらを検討してみましょう。

学資保険は他の手段とよく比較して

お子さんの教育資金を準備する手段としては預貯金、学資保険、投資信託などがありますが、学資保険は今も根強い人気があります。

ただし、選び方を間違えると保険料として積み立てたお金よりも少ないお金しか戻らないことがあるので注意が必要です。

学資保険は「返戻率」が大事

学資保険を教育資金の準備手段として利用するのであれば、「返戻率」を確認するのが大事です。

返戻率とは、支払った保険料に対する受け取る学資金の割合です。たとえば200万円の保険料を払って220万円の学資金を受け取れるなら、220万円÷200万円×100=110%となります。

学資保険は、契約者である親が死亡したとき(または高度障害状態になったとき)は、以降の保険料の支払いを免除され、学資金は当初の予定通りに受け取れます。つまり、死亡保障がついているということです。

このほか、商品によってはケガや病気の保障をつけることができますが、前項で解説したとおり、基本的に医療保障は不要です。これは、返戻率を大きく下げる要因になります。

学資保険の保険料にはこうした保障の対価にあたる金額も含まれているので、お金を貯める・殖やすことが目的ならなるべく余計な保障はつけないようにするのがおすすめです。

返戻率が高い学資保険の例

返戻率が高い学資保険として有名な商品がいくつかあります。ここではそのうち3つの商品を紹介します。

ソニー生命「学資保険」

返戻率の高い定番の学資保険としてプロの間でも有名なのが、ソニー生命の「学資保険」です。ホームページでは、最大で約107%の返戻率になるケースが掲載されています。

ソニー生命では「学資金準備スクエア」でシミュレーションができるので、学資保険に興味があるなら積極的に活用しましょう。

公式サイト:学資保険|ソニー生命

明治安田生命「つみたて学資」

明治安田生命の「つみたて学資」は、保険料を一括で支払う場合、109%という高い返戻率(受取率)も実現可能な学資保険です。

学資金が300万円を超える場合は高額割引が適用されます。また、契約すると「24時間妊婦育児相談サービス」を利用することができるのも特徴です。

公式サイト:つみたて学資|明治安田生命

フコク生命「みらいのつばさ」

フコク生命「みらいのつばさ」には「兄弟割引」があり、契約者が同一など一定の条件を満たす場合に保険料が割引になるのが特徴です。

「みらいのつばさ」でもソニー生命と同様に保険料シミュレーションができるので、こちらも活用して返戻率の試算をしてみましょう。

公式サイト:みらいのつばさ|フコク生命

返戻率は同じ商品でも加入の仕方で異なる

保険会社のホームページやパンフレットを見ると、返戻率が目立つところに記載されていることがよくあります。

このような返戻率は多くの条件を満たさないと実現できない数値であることも多いので、鵜呑みにしないようにしましょう。実際の返戻率は、同じ保険会社の商品であっても保険料の払込期間や学資金の受け取り方などによって変わります。

返戻率が高い商品を知りたければ、乗合代理店(複数の保険会社の商品を扱う代理店)で相談するのがおすすめです。

乗合代理店で「返戻率の良い学資保険に加入したい」と言えば、学資保険に力を入れている保険会社は少ないのですぐに紹介してもらうことができるでしょう。乗合代理店なら無料で相談に乗ってもらうことができるので、ぜひ利用してみてください。

お子さんが他人に損害を与えたときのために! 個人賠償責任保険

お子さんが少し大きくなると、買い物に連れていったり友達の家に遊びに行ったりする機会が増えます。

そのようなときに、お子さんが他人のものをうっかり壊してしまうこともあるでしょう。しかし、「個人賠償責任保険」に加入していれば、他人に与えた損害について、保険会社から補償を受けることができます。

個人賠償責任保険は単体で加入する商品ではなく、以下のような保険に特約として加入するのが一般的です。知らないうちに加入していることも多いので、気になるのであれば保険証券をチェックしてみてください。

  • 自動車保険
  • 火災保険
  • 傷害保険
  • 自転車向け保険
  • クレジットカードの付帯保険

なお契約が1つあれば、お子さんだけでなく家族全員が補償されます。保険料が安く、非常にコストパフォーマンスの良い保険なので必ず加入しましょう。ただし、重複しがちなので注意してください。

お子さんが家にある物を壊したときのために! 火災保険の「破損・汚損」を活用

マイホームでも賃貸住宅でも、火災保険にはきっとみなさんも加入しているはずです。

火災保険は火災の被害だけを補償するものではなく、水災や風災、盗難なども幅広く補償してくれる優れた保険です。

火災保険の補償内容には、建物や家財を壊したり汚したりしたときに補償を受けられるものがあります。これを「破損・汚損」(の補償)と言います。

破損と汚損の補償については補償対象外になっている商品もあるので、火災保険に加入しているからと言って、必ず補償されているわけではない点に注意してください。

また、補償してもらえても、免責金額(1事故あたりの自己負担額)が設定されていることがあります。

免責金額が5000円なら、5000円以下の損害は保険金を請求しても意味がありません。その代わり、免責金額がゼロの場合と比べて保険料は安くなります。

なお、マイホームの保険と賃貸住宅の保険では補償範囲が異なります。賃貸住宅の場合、建物そのものに対する破損や汚損は補償されませんので注意してください。

まとめ

以上で解説してきた保険について検討しておけば、お子さんの保険は十分です。

小学校に入学するくらいになれば自転車保険が必要と感じるようになるかもしれませんが、実はこれも個人賠償責任保険で足りるので、改めて加入する必要はありません。

お子さんが小さいうちはしっかりと保険のことを考える必要があるので、なるべく早めに代理店でプロに相談し、真剣に考える機会を作りましょう。